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『オールド・ガード』レビュー 真新しいものは何も感じられない作品である

『オールド・ガード』(原題:The Old Guard)

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評価:5.3/10                               

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<あらすじ>

 何世紀もの間、ひそかに人類を守ってきた4人の不死身の兵士たち。だが、その特殊能力を知った謎の組織が、私利私欲のために彼らを狙い始める。

 

<監督>

ジーナ・プリンス=バイスウッド

<出演>

シャーリーズ・セロン

キキ・レイン

マーワン・ケンザリ

ルカ・マリネッリ

ハリー・メリング

マティアス・スーナールツ

キウェテル・イジョフォー

 

 

ステレオタイプすぎる映画。真新しいものは何も感じられなかった

 シャリーズ・セロンのアクション映画ということで期待値が高い人も多いと思うが、この作品は控えめに言っても凡作である。あらすじにもある通り、不死身な兵士たちが謎の組織に追われるという話なのだが、何をとっても、一番初めに頭に浮かぶ展開通りに話が進んでいくため、新鮮さが全く感じられない。特に出てくる人物、出てくる人物、どの人物も絵に書いたようなステレオタイプな人間ばかりなのが見るに耐えない。アクションシーンも特に目を見張るものは無く、見どころを絞り出そうにも、何も出てこないのが事実だ。

 

■唐突な同性愛の要素は果たして必要なのだろうか

  この作品には唐突に同性愛の要素が入る部分がある。初めに言っておきたいのは私はLGBT問題の理解が進み、多様性が認められていく社会の流れは本当に素晴らしいものだと思っている。ただ昨今の映画やドラマは唐突にLGBT問題が不自然に差し込まれる作品が非常に増えたと思う。もちろん同性愛等はなんら不自然な要素では無いのだが、描かれ方が不自然なのである。この作品で一番初めに同性愛の要素が描かれるシーンでも、そもそもで愛し合うシーンなどでは無い緊迫したシーンで急に男性同士がキスを始めだす。性別がどうこうとかではなく行動自体が不自然なのである(例え男女同士のキスでも不自然な行動であることは変わらない)

 このように不自然にでもLGBT問題を差し込みたいという意図はわかりかねるのだが、観賞後Twitterで感想などを一通り見た際に、今作の同性愛の部分だけを切り取ってツイートしている方が非常に多く、仮に同性愛を「特別なもの」と捉えて絶賛しているのだとしたら、それは間違っていると個人的に思うし、この映画の本題が全く伝わっていない現れかと思う。